働き方

歯科保健指導の苦手を克服するために知っておくべき5つのポイント


1.歯科保健指導に苦手を感じる理由

歯科保健指導って難しい…そう感じている歯科衛生士さんはたくさんいるのではないでしょうか?
歯科保健指導の難しく感じる理由は大きく分けて3つに分けられます。

①話を聞いてくれない、聞いてくれても変わらない。
②指導に使える時間が足りない
③納得してもらえるような話し方がわからない

むし歯や歯周病は生活習慣の影響が大きいです。
しかし、生活は一人一人違っています。
さらに患者さんの年齢は子供から大人、ご老人まで幅広い年齢層の方々が対象にため、より複雑さが増してきます。
そして普段の仕事も忙しい…時間がない中でお話しないといけない…難しさを感じるのは当然なのです。

この記事では、そんなあなたのお悩みの解決法の一つをご紹介します!

人はなぜ行動を変えられないのか?なぜ今までと同じことを続けるのか?
このことが分かれば、指導の際に気をつけるべきポイントがわかります!

では、さっそく人の行動が変わらない理由を見ていきましょう。

2.人の行動が変わらない理由4つ

人の行動が変わらない理由は以下の4つです。

①心理的な抵抗感

人は自分の行動の自由を制限されることを嫌います。
例えば、後で勉強しようと思っていたのに、親に「勉強しなさい」言われたら、やる気がなくなった経験はありませんか?
人は制限されるようなことは嫌いです。
この心理的な抵抗感を減らすためには下記の2点があります。

・相手の状況や心情を理解していることを伝える
・いくつかの方法から選んでもらう

指導を理解してもらうためには、患者さんの生活や希望を理解することに時間を使ってみてはどうでしょうか?
そして、生活にあったいくつかの方法を提案して、選んでもらうのです。
希望の生活があれば、それにあった方法を選んでもらいやすくなりますよ!

②今の状態をキープしたい

人は今のままでいたいと思っています。
運動をした方がいいとわかっているのに、なかなか始められない…そんな経験はありませんか?

これを克服するためには、今のままでいることが、実は損をしていることに気づいてもらう必要があります。
例えば「歯磨きの仕方を変えれば、通院する回数や診察代も減らせる」ことに気づいてもらえたら、患者さんの行動も変わりますよ!

③反対意見は受け応えづらい

反対の意見を受け入れることは難しいですよね。
これまで、意見が合わないときに歩み寄れない方って見たことはありませんか?
つまり、たとえ歯磨き一つでも変化が大きくなるようなことは受け入れるのが難しいのです
この場合には、相手が受け入れられる“ちょっと”を提案することが大切です。
例えば歯ブラシの持ち方一つなら変えてくれるかもしれない。そういった“ちょっと”を探るのも一つの手です。

④よくわからないものは避けたい

「ネットで初めて買った靴が足に合うかな?よくわからないから、一度履いて試したい!」あなたもそう思いますよね?
何かを変えるときに『よくわからない』という気持ちが起きます。『よくわからない』が起きると人は今までと同じことを繰り返そうとします。それを回避する方法は、お試しです。
ネット販売の靴もお試し期間がありますよね。それと同じように、患者さんにもお試しをしてもらうのです。試しにやってみてもらって効果がわかると、その行動が定着します。

3.歯科保健指導で押さえておくべきポイント

指導の時は以下のポイントを意識してみてください

  • 相手の生活や希望を聞く
  • いくつかの方法を提案する
  • 今のままが、実は損をしていることに気づいてもらう
  • “ちょっと”した変化の提案をする
  • お試しでやってもらう

4.成功のカギは継続すること

ここまで読んで、こんな事めんどくさい…そう思った方もいるのではないでしょうか?
そう、それこそが患者さんも抱く感情なのです

しかしポイントを押さえて継続して練習することで、きっと「患者さんに聞いてもらえた!」「うまく伝えられた!」という成功体験に繋がるはずです。

この成功体験を積むことができれば、仕事のやりがいにつながるだけでなく、患者さんとの関係も深まっていきますよ!
そしてポイントを押さえた歯科保険指導ができれば、負担感も減ると同時に、指導することに楽しみにも感じるようになるかもしれません。

ぜひ、人の行動が変わらない4つの理由を参考に指導を行ってみてください!
もっと仕事が楽しくなることを願っています!